資格習得を目指す理由は人それぞれ。ケアマネージャーも同じように、何かきっかけとなるようなものがあり、目指すようになった人も少なくないことでしょう。
今回は実際にケアマネージャーの仕事に就いた人の、その理由を見ていきましょう。

腰痛のためホームヘルパーが続けられなくなって…

全くの未経験から介護の仕事をはじめるようになって5年。
最初は慣れないことばかりで毎日がつらく、やめようやめようと思い続けていたこともありました。
一日中夢中で仕事を続けて、なかなかプライベートなことを考える余裕すらなかったのも事実です。実際に同僚も入れ替わりが激しく、自分もいつか同じような立場になるのでは……と思わずにはいられませんでした。

さらにつらさを深刻にさせたのが、仕事をはじめてすぐから症状がではじめた腰痛。
仕事に慣れればきっと和らぐだろうと思っていたのですが、慢性的な痛みはいつまでも続き、湿布薬などが手放せなくなってしまいました。

腰痛のはじまり

結局仕事が変わることへの環境の変化を恐れズルズルと続けることになったわけですが、そのうち人とのコミュニケーションの楽しさ、介護職の奥深さを感じられるようになってきました。
つらいことも多いですが、それなりに仕事を楽しめるようにもなってきたのです。

そんなとき、職場の先輩からケアマネージャーという資格があることを耳にしました。
以前からケアマネに関する話は仲間の間でも度々持ち上がっていましたが、資格の難易度が高く実務経験が必要なことから、自分には縁のない話だと思いそれほど気にしていなかったのです。

しかしよくよく聞いてみると、実務経験は介護の仕事が5年以上あればよいということで、今の自分ならチャレンジできるということがわかりました。
さらに気になったのが、介護の仕事にもかかわらずほぼデスクワークということ。スキルアップして収入もアップする上に腰痛の悩みからも解放されるとなれば、これはもう目指してみるしかないと思い立ったのです。

念願のケアマネージャーになったあとも、決して理想どおりの内容というわけではありませんでしたが、腰痛は以前よりも落ち着きました。人とのコミュニケーションは変わらず必要とされているので、介護の仕事にやりがいが増したのも事実です。

今までのキャリアを活かして……

介護福祉士の仕事は非常に気に入っており、自分にとっても向いている職業だと感じていました。
ただ将来的なことを考えると、やはり給料面で不安な思いはあったのです。
施設を変えたり、勤務時間帯を増やしたりすればもう少しプラスにはなりそうでしたが、今後自身の年齢を考えた上で体力的にそれが可能なのか疑問でした。

そこで何か給料を増やす方法はないかと考えたとき、まわりの職場仲間を見ても、極端に年齢が高い人はおらず、ある程度の年齢になればデスクワークや別の資格を取得している人が多いことに気づきました。

次のステップへ

調べてみると、介護福祉士などの経験があれば、ケアマネージャーの資格習得も狙えるということが判明。
介護の職場で長年働いていくには、これが一番良い選択肢ではないかと思うようになったのです。
キャリアを活かして上位職を狙える仕事はほかにもたくさんあるでしょうが、介護の現場が好きな人間ならケアマネージャーは本当に取得しやすい資格のひとつだと思います。