老人ホーム施設は数多くあり、経営方針や特徴は異なるもの。しかし高齢者が安心して利用できるようにするための基本的な心構えは共通しており、どこもそれに合わせた取り組みが行われています。
老人ホーム施設が大切にしていることとは何なのか、それにあわせ現場で働く職員はどう考え動くべきかを知っておきましょう。

安全と安心が何よりも大事

安全第一の画像

老人ホームは利用者さんやその家族にあわせ、安全と安心を第一に考えているところがほとんどです。
高齢者全体に共通して言えるのが体力の衰えですが、ほかにも障がいを抱えた方、認知症を患っている方も少なくありません。日常的な生活を無理なく積極的に行えるようにするためにも、施設や職員は万全の状況を整える必要があるのです。
そのため施設内は段差をなくしたり、危険なものをなくしたりといった配慮は当然のように行われています。

職員も常に利用者さんを見守り、家族のように安心して心を許してもらえるような存在になれるように振る舞うことが求められるでしょう。しかしつきっきりで介護をするのではなく、あくまでも利用者さんの自立心を優先し、その支援をする役割だということを忘れないようにする必要があります。

毎日をいきいきと過ごせるように

老人ホームに入居すると、生涯その施設で暮らすというケースも少なくありません。
利用者さんがわが家にいるかのような居心地の良さを提供するためにも、毎日をいきいきと過ごせるような配慮が必要です。

生き生きと

身体の自由がききづらくなればどうしても引きこもりがちになってしまいますから、無理なく体力を付けられるようなトレーニング設備や機能訓練、プログラムを用意しているところも数多くあります。
レクリエーションやゲーム感覚で他の人とスポーツを楽しめるような取り組みも熱心に行われており、利用者さんが毎日を笑顔で過ごせるような充実した内容が考えられているのです。

そのほかにも定期的に行われるイベントや年間行事なども多数あります。なかには設備に力を入れた老人ホームもあり、景観から設備までありとあらゆるところに特別さを感じられるようなところもでてきています。
こういった場合、費用はやや高めに設定されていることが多いですが、自分が望む環境が整うことから利用者さんには好評のようです。

人と人とのコミュニケーション

人とのコミュニケーション

施設内には同じく入居している高齢者はもちろんのこと、働くスタッフもたくさんいるもの。同じ施設内で暮らしていく以上、積極的にコミュニケーションをはかり、利用者さんに人と話す喜びを感じてもらうのも大事なことです。

なかには人とコミュニケーションをとるのが苦手な人や、認知症がすすみ会話がしづらいケースがあったとしても、誰かがそばにいて接する機会を増やしていけば、人と人とのコミュニケーションの楽しさを感じてもらえるようになるでしょう。

コミュニケーションも仕事の一つ
施設内で息の合う仲間を見つけたり、自分の子どものようにかわいいと感じる職員をみつけたりするような利用者さんも少なくないはず。
常に人間を一番に考え、家庭的な環境を大切にすることが老人ホームにとって何よりも大切といえるでしょう。